メールクライアントにはDOS用のメーラーとして広く使われているD-Mailを利用することにした。D-Mailは非常に洗練されたソフトであり、その機能はWindowsで利用されている多くのメールクライアントにひけをとらないものだと思うが、登場した時期が早かったために最近のメール事情が反映されていない点があるように思う。
ワタシが感じた点としては、
・APOPの利用ができない
・POP before SMTP ができない
の2点である。
また、複数アカウントをひとつのメールボックスで扱うことができない点も、変えられればうれしい部分である。
今回はHmsm氏のpop3.exeというソフトをD-Mailと組み合わせて利用することで、それらを改善することを試みた。
pop3.exeはHP100/200LXでの利用を念頭に開発されたもののようで、POPサーバにアクセスしてメールを取得し、それをD-MAIL形式のメールボックスで出力するプログラムである。APOPの利用ができたり、個別のメールを指定して取得できたり、取得するメールのサイズを指定できたりと、大変高機能で利用価値の高いプログラムである。
ワタシにとってのモバイルマシンの価値は、メールの使い勝手に左右される部分が大きいので、このプログラムなしでは、モバイルマシンをDOSで動かそうとは考えなかっただろう。
pop3.exeとD-Mailの組み合わせはある意味ワタシにとってのキラープログラムである。
APOPの利用は、このpop3.exeが元来持っている機能であり、「/a」オプションを有効にすることによって利用出来る。pop3.exeのドキュメントにもあるとおり、メールの取得と取得できたファイルのD-Mailのメールボックスへのマージは以下の通り。(すでにpop3でhogehogeという設定が作成済みであるものとする。)
rem APOPをつかったメール取得
set wattcp.cfg=c:\dmail
cd \pop3
if exist hogehoge.box del hogehoge.box
if exist hogehoge.idx del hogehoge.idx
pop3 /a /b /g hogehoge 0 10000
copy \dmail\mailbox\inbox/a+hogehoge.box/a \dmail\mailbox\inbox/b
copy \dmail\mailbox\inbox.idx/b+hogehoge.idx/b \dmail\mailbox\inbox.idx/b
つぎに、POP before SMTP。これはpop3.exeとD-Mailの合わせ技によっておこなうのだが、単純にpop3を動かした後にD-Mailで送信を行っているだけである。
すなわち、pop3.exeでメールを一件だけサイズ0で受信するように動かした後、d-mailでバッチモードで送信だけ行うようにするというだけのものである。
rem POP before SMTP のためのバッチファイル
@echo off
set dmail=c:\dmail
set tmp=c:\_temp
if exist wattcp.cfg del wattcp.cfg
rem DHCP利用
copy wattcp.in_ wattcp.cfg
dhcpc >> wattcp.cfg
set wattcp.cfg=c:\dmail
rem pop3 による送信前チェック
cd \pop3
pop3 /a /b /q hogehoge 1 0
del hogehoge.box
del hogehoge.idx
rem dmailで送信
cd \dmail\bin
dmail -b2
dhcpc -r
(wattcp.in_は前項で書いたものと同じもの。これをc:\dmailのディレクトリにも置いておく。)
ここまでご覧になればお判りかとも思うが、複数アカウントのメールを同じメールボックスで扱うというのも、メール取得のバッチプログラムを複数つくって動かせばよいだけのことである。
D-Mailという扱いなれたメールソフトに組み合わせるだけで、こんなに利用の幅を広げてくれたpop3.exe。ほんとうに感謝感謝である。