スタンドアロンでDOSの動く環境が出来上がったら、次はネットワーク接続環境の構築を考えることにする。
自宅でも仕事場でもWindowsのネットワークが使える環境があるから、それに接続することができればLAN上のマシンのHDDやCD-ROM、フロッピードライブなどをInterTopから利用することができるようになる。また、DOSのドライバさえあればプリンタをつかうことも可能になる。
また、ここで述べるようなDOSによるLAN接続の方法は、CD-ROMドライブのないノートマシンのネットワークを使ったリカバリ方法として、ネット上でも多く紹介されているので、そのようなページもご覧になっていただけば、より理解も深まるのではないかと思う。
ネットワークカードの選択
さて、ワタシの手持ちのネットワークカードで、DOSで利用可能なものは、pci製のENW-3503-TおよびENW-3503-TX(3503-Tのカプラレス版)とMELCO製のLPC2-Tの3種類(実質2種類)であった。
結論から書くと、InterTopでの利用については、LPC2-Tでは使えて、ENW-3503-T(TX)は使えなかった。(※その後、ENW-3503-TXが何故かLPC2-Tとまったく同じ設定、すなわち同じドライバで動作することが確認された。)
ENW-3503-Tのドライバディスクは、DOSで使えるNDISドライバ、ODIドライバ、パケットドライバと、およそ必要なものは全部入っていて、おまけにカードイネーブラも含まれているというまったく至れり尽せりな代物で、ジャンクマシンをとりあえずネットに繋ぎたいときなど、とても重宝する。だがしかし、残念ながらInterTopでは、まずこのカードイネーブラが利用できないようだ。ドライバ付属のドキュメントにはマザーボードのチップセットに制限があることが書かれていたので、多分それに引っ掛かっているのだろう。
そこで、正攻法でInterTopのカードドライバで試してみると「power」のランプは点灯するのだが、そのあとのLanManagerでのndisドライバの設定が悪いのか、使えるようにセットアップすることができなかった。(これは単にワタシの設定の問題であって、動く可能性は残っているのではないかと思う。)
さて、そんなわけで今回はLPC2-Tのほうを利用することにする。ENW-3503-TXでカプラレスでかっこよく決めたかったがしかたがない。
LPC2-Tの製品パッケージのなかにODIのドライバは含まれているはずで、NDISドライバもMELCOのサイトからダウンロード可能である。
この製品も最近はあまり店頭でみかけなくなってしまったが、いずれにせよ量販店で売られているネットワークカードでDOSに正式に対応しているものは少なくなってしまった。
Microsoft LAN Managerの利用
日本国内では、Windows95の登場によってMicrosoftのネットワークサービス(いわゆるLANサービス)が一般にも一気に普及した感があり、Windows3.1以前のOSでは簡単にはLANは構築できないように思われているフシがあるが(というより、そのように宣伝されたというべきだろうか。特に日本では。)、DOSやWindows3.1でも利用可能な複数のネットワークサービスがMicrosoftによって提供されている。それらはMicrosoft LAN Manager、Network Client for DOS、Workgroup Connectionであり、いずれもMicrosoftのFTPサーバから無料でダウンロード可能である。
これら3種類は、少しずつ内容が異なるものの、いずれもいわゆるWindows95以降に登場したWindowsネットワークに接続して、ファイルを共有することが可能であるという点では違わない。(3種類の違いなどについては、こちらのサイトが詳しい。)
とりあえず、今回はLAN Managerを利用することにしたのだが、これは何回かの試行錯誤を経た上での選択であった。
まず、前提としては「できることならLANの利用と後述するパケットドライバをつかったインターネットへの接続を同時に(同じconfigで)実現したい」ということがあった。
パケットドライバを用いたインターネットへの接続には、LANマネージャで使われるNDIS2ドライバにさらにDIS_PKTというパケットドライバをかぶせて利用することになるのだが、LAN Managerを使うといくつかのドライバ群がUMB領域にうまい具合に追い出せて、比較的コンベンショナルメモリを広く確保できたというのが大きな理由である。
ということなので、必ずしもLAN Managerが3種類の中でベストというわけではなく、今回の利用環境と利用目的にたまたまよく適合したというだけのことであり、いずれもDIS_PKTを用いることができるはずである。
さて、LAN Managerのインストールの実際などについては前出のサイトがよく整理されており、参考にさせていただいた。
なお、今回のセットアップではLAN Managerの設定はBasicでプロトコルはNetBEUIのみとした。
もし、接続したいと考えているLAN環境でプロトコルにTCP/IPしか用いられていないということであっても、ワタシとしては母艦となるマシンにだけでもNetBEUIを入れて、NetBeuiで運用してみることを推奨したい。なぜならTCP/IPを用いると、とにかくコンベンショナルメモリがたくさん費やされてしまい、動かせないアプリケーションがいろいろと出てきてしまうからだ。InterTopの場合はそのうえカードサービスなどもロードしなければならず、テスト的にLAN ManagerでTCP/IPを導入してみたところ、コンベンショナルメモリが350Kを切ってしまった。
LAN Managerのセットアップがうまくいけば、手持ちのWindowsマシンとのファイルの受け渡しが非常にやりやすくなり、いわば母艦としてWindowsマシンを利用できるようになる。
単なるファイルのコピーにとどまらず、バックアップツールなどでバックアップを行ったり、母艦とのファイルの同期を行ったりと、母艦と連携させることでモバイルマシンとしての活用の幅が一段と広がるように思う。