二〇〇三年 十二月 二十六日(

旧暦 十二月四日 先負
癸未年 十二月初四日

高速道路整備

高速道整備:新直轄方式に27区間 国交省1次指定 (毎日新聞 2003/12/25)

どうしてそんなに道路が造りたいのか。
道路公団問題で、こんなにこの問題に注目が集まっているというのに、採算のとれない路線については税金で作ってしまえという。

ただでさえ余裕のない財政状況で、どこにそんなカネがあると思っているのか不思議なもんだが、まあ、なんとかこじつけて道路が出来上がったとしよう。

問題は出来た後の維持管理なのだ。正確な数字はわからないが、現状で高速道路の平均的な維持管理費用は1キロあたり年間4千万円程度だという。
税金でつくられた道路は、完成後何十年にもわたって、このコストを税金から拠出しなければならない。当然その一部は地元自治体も負担しなければならないであろうが、高速道路が「通った」だけで、その恩恵にも大して預かれないような田舎町が、道路のためだけに年間何億もの支出をすることには耐えられまい。今後、維持管理費用の負担の割合などを決めていく段階で、予想される負担の度合に耐えかねて計画に反対する自治体が出てくることは必至だろう。


年金のことでさんざん言われていることだが、このさき団塊の世代といわれる世代がリタイヤしていったあと、この国の税金をたくさん納めることの出来るような生産性の高い人間の割合は、どんどん減っていくのである。つまり所得税みたいな税収も減るし、クルマに乗って仕事をする人も確実に減るから自動車関連の税収も、高速道路の利用者も減るのである。

もしこの先1キロたりとも新しい高速道路を造らないとしても、利用者が減り、老朽化で維持管理コストが増加すれば、いまある高速道路をこの先何十年も維持管理していくことだけで強烈な負担がのしかかってくるに違いない。
「橋が落ちちゃったんだけど、お金がないからしばらく通行止めね。いつ直せるかも未定なんよ。」ってことも、あながち無い話ではないと思う。発展途上国などでは珍しい話ではないし、お金がなくなったらそうならざるを得ないだろう。

すごーく後ろ向きな考え方に思われるかもしれないのだけど、いまこの国が考えなければならないのは、新しく道路を造ることではなく、既に造られた道路をどうすればこの先何十年も使い続けられるかということだろう。もちろん道路だけでなく、社会資本全体に言えることだと思うけど。

Posted by mura at 2003年12月26日 10:24 | トラックバック
コメント

日本の政治も地球環境問題と同様、処方箋はあっても実行できないし、実行しても手遅れですね。次世代を考えると何か行動を起こすべきなのだが・・・
今更何をしても、有効な処置にはならないだろう。
どちらの問題も最終的崩壊状態を待つだけでしょうな。僕は、そのような状況で生きていけるように次世代を育てることに望みを託しています。

Posted by: がーやん at 2003年12月31日 22:31

道路を作る理由は、(1)建設工事などの直接的経済効果と、(2)交通量増大による間接的経済効果があるんでしょうが、(2)が十分議論されずに(1)が見えてしまうところが問題なんでしょうね。それくらい余裕がないということかもしれない。

ま、確かに道路が未整備なところもあります。数年前に九州をツーリングしたとき道が狭くてまいった。GWだったんですが、幹線道路が渋滞して、車の横をすり抜けられないくらい狭い。パイプが細いという感じです。もし需要があればああいうところは道路をつくってもいいんじゃないですかね。

Posted by: ヒロ at 2004年1月 7日 11:41
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